OpenFlow

1. 曖昧模糊とした良く分からない語、さて普及するか どうか


2008年に米スタンフォード大学(Stanford University) を中心に "OpenFlow スイッチングコンソーシアム(OpenFlow Switch Consortium)" と言う組織が設立され、ここで提唱された次世代ネットワーク制御技術、と言う事、らしい
2011年には規格策定の ため、新たに設立された "ONF(Open Networking Foundation)" と言う団体に より標準化作業が進められているとの事
オープンソース(Open Source) と なっている
この語と SDN(Software-Defined Networking) の語が しばしば並置され、今後の普及が期待されている様だ



2. 利点


ネットワークをソフトウェアでプログラミング、と言う事が可能らしい
OpenFlow とは別に、SDN を利用する事によりネットワークをソフトウェアで管理制御する事が可能と なる
OpenFlow と SDN の関係が少々分かりにくいが、SDN を利用するための下地が OpenFlow と言う事か

OpenFlow では、ネットワークの利用者なり管理者なりが随意にネットワークをコーディング(coding) 出来てしまうと言う事に なる
と言う事は、既存の各社各製品各機器毎に縛られて来た各種制約を受けなくなる、と言う事を意味するで あろう

いや、これが何の利点なのか分かりにくいかも知れないが、これに よる最大の収穫は、ベンダーロックイン(vendor lock-in) の恐怖から脱出し得たと言う事で あろう

また、OpenFlow でネットワークを論理的に分割可能で あり、ネットワーク機器では非常に一般的な機能で ある VLAN(Virtual LAN) を使わずに済む、らしい
現在企業官公庁等に最も導入されている Cisco 社製品では Tag VLAN の上限数が 4094 と なっていたと記憶しているが、この軛(くびき) から遂に解放された事に なる



3. 基本構成


OpenFlow とは "OpenFlowコントローラ(OpenFlowController)" と "OpenFlowスイッチ(OpenFlowSwitch)" と呼ばれる 2種類の役割から構成される
MAC アドレス学習(MAC address learning) やルーティング(routing)、経路算出等の機能は OpenFlowコントローラ に分離されている
OpenFlowスイッチ は OpenFlowコントローラ の下に従属する形態としてフレーム転送(frame forwarding) 等の役割を担い、実行する
OpenFlowコントローラ と OpenFlowスイッチ との制御通信が、OpenFlowプロトコル と呼ばれるもので ある様だ

従来のネットワーク機器で言うと、ルータの経路ソフトウェアや L3スイッチの ASIC で行なわれる処理が、OpenFlowコントローラで行なわれる
そして、L2スイッチの MAC アドレス学習は OpenFlowコントローラ の役割で あるが、フレーム転送は OpenFlowスイッチ である と言う事らしい



4. 実際の所、どうなのか?


ただ、現実的に見て、私見では直ぐに普及する事は無いで あろう
少なくとも、既存各社製品が直ちに OpenFlow 機器に置き換えられる様な事態は無い様に思う
例えば商社の様な機器を販売して利潤を得る事を目的としている組織に とっては余り ありがたくは無い筈なので、普及して欲しくは無い と思っている か と思う

ネットワークをプログラミング、と言っても、実際にプログラミングしたいと思う人は それ程多くは いないと思うし、VLAN の上限制約で困っている組織企業は然程(さほど)には多く あるまい
多くの人が困らない状況では、既存の機器が急に廃れる事は然(そ)う然う無い もので ある



5. 関連 URI


参考と なる URI は以下の通り

記者の眼 - OpenFlowが話題な理由:ITpro
OpenFlowとは オープンフロー: - IT用語辞典バイナリ
5分で絶対に分かるOpenFlow - @IT
こんな夜中にOpenFlowでネットワークをプログラミング!:第1回 OpenFlowって何だ!?|gihyo.jp … 技術評論社

公開 : 2014年2月24日
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