1. 改善努力を忘れた不憫な L4スイッチ
Alteon は Alteon 社が製造販売していた負荷分散装置で ある
この製品は浮沈が大変著(いちじる)しく、盛時には市場の 4割を寡占したらしいが その後は見るも無残に凋落(ちょうらく)して しまった
先(ま)ずは Nortel Networks社に買収され、その後 Radware社に再度買収されて現在に至っている
何と言うか、とても不憫な経緯を経(へ)て来ている
一度 頂点に登り詰めた企業は体質改善が難しくなる と言う事で あろうか…
Radware AppDirector
2. 特徴
.1 ポート数が異常に多い
負荷分散装置と言う事は L4スイッチと言う事なので あるが、接続ポート数が結構多くて見た目は L2スイッチと余り変わらない
製品に よってポート数に差違が あるが、16ポートや 24ポートも あって どうするのか
これは Foundry社製品とも共通するが、どうも昔ながらの L4スイッチと言うのは、負荷分散対象機器との間に L2スイッチを挟む事を想定していない らしい
私が SI を行う際には必ず負荷分散装置とサーバの間に L2スイッチを仲介して冗長負荷分散を実現する設計と するので、余計な ポートは単に無駄と なってしまう
どちらかと言うと、私は F5社の BIG-IP や富士通の IPCOM の
様な、不要なポートを極力省いた機器を好む傾向が ある
.2 機器
Radware社の営業を呼んで話を聞いた事が あるが、その営業が言うには中身は普通の PC サーバで OS は Linux で あると言う
話振(ぶ)りから すると、以前は違う OS を採用していた様に聞こえた
BSD か何かの時期が あったのかも知れない
.3 操作
機器の設定や操作はコマンドラインで行う
このコマンド体系は少々面食らう
設定情報を吐き出させる(ダンプ) 際には、以下のコマンドを実行する
/cfg/dump
他社製品で このコマンド体系に類似の機器には記憶が無い
尤(もっと)も、サーバ群の一括メンテナンス等ではコマンド一つでサーバの閉塞および閉塞解除が可能なので、とても簡明で良い
特に
Webサーバを深夜に半数ずつ再起動させる必要が あったりする際には、操作が簡便で
非常に助かる
.4 機能
以前は L4 での負荷分散機能しか無かったが、その後 L7 での負荷分散も可能と なっている
ただ L7 での負荷分散制御をコマンドラインで書かねば ならず、少々違和感が ある
この辺(あた)りは IPCOM や Citrix社の NetScaler の方が、GUI で視覚的に設定出来るので分かり易い
なお、Citrix の技術者の 話では Alteon はソース IPアドレス の変換が出来ないと言う
私は これを試した事は無いので、真偽の程(ほど)は良く分からない
.5 ファームウェア更新
CUI で操作する機器なので、ファームウェアを更新する際には tftp を利用する
この点は、Cisco と変わらない
Alteon と tftp PC を結線する際には、UTP ストレートケーブルで良い
概(おおむ)ね以下の様な流れに なる
/info/sys/general
/boot/cur
/cfg/l3/ip/if 1
ena
addr xxx.xxx.xxx.xxx
diff
apply
/boot/gtimg
Enter name of switch software image to be replaced
["image1"|"image2"|"boot"]: [1 か 2 の一方を選択]
Enter hostname or IP address of TFTP server: xxx.xxx.xxx.xxx
Enter name of file on TFTP server: ********
/boot/cur
/boot/reset
/info/sys/general
3. 関連 URI
参考と なる URI は以下の通り
ノーテルネットワークス - Wikipedia
日本ラドウェア
公開 : 2014年9月30日