財産分与は不公平で臨め

1. 書き出し


親は子が可愛い
何人もの子供が いれば、それぞれに愛情を注ぎ、そして己の資産を それぞれの子達に譲りたいと思うもので ある
ただ、多くの親は愚かにして、子達を差違(さい)分け隔(へだ)て無く愛し扱いを等しくしたいと思い、財産を平等に均等に分与し、そして兄弟姉妹それぞれ仲良く暮らして欲しい、等と妄念を抱くので ある
しかしながら、私から見れば、これ程馬鹿げた事は無いので ある

財産分与の最善手、それは子達には不公平で臨む事なので ある



2. 事業承継


事業の承継とは、簡単に言うと会社の相続、要は跡継ぎの社長に会社を譲り渡す事で ある
【週刊ダイヤモンド】2013年2月16日号 の特別広告企画で 以下の記事を見た
今から本気で考える事業承継

例えば子どもが複数いる場合はどうだろう。
親にとっては家業を継がない子どももかわいい。
そこで均等に株を相続させて、みんなで仲よくやってほしい願う。
だがこの親心がトラブルを招いてしまうという。
「子どもが似たような比率で株式を持っていれば、きょうだいげんかが始まり、会社を混乱に陥れます。
平等に扱いたいという親の優しさが、かえって子どもたちを傷つける。
会社を円滑に経営するには、誰か一人に強力な権限を持たせなければなりません。
経営に民主主義はあり得ず、独裁が正解なのです」

故に株式はすべて後継社長が独り占めにし、残りの財産を他のきょうだいで山分けするという方式が正しい。

いやはや、全く以て至言妙言で あろう
一人の資質ある者を選んで会社資産を まとめて相続させ、残りの兄弟姉妹に金銭(のみ) を分与するので ある

正に これが正しい

或いは、もし子達に均等に株式を分配して しまった場合、さて どうなるで あろうか?

答は簡単、先代社長引退後は近親憎悪の情に燃えて骨肉の争いが生じるで あろう事、想像に難(かた)くない
本当に子達の事を考えるので あれば、一人を特別扱い する事こそが上善の策なので ある



3. あるべき財産分与


兄弟姉妹の中から一人、取りまとめ の才ある者を選び、財産分与前から その者を特別扱いして おくのが良い
肝要なのは、可愛いと思う者を選ばない、と言う事だ
あくまで、兄弟姉妹間を取り持ち、かつ他の者達を取り押さえる事が出来る資質ある者を選抜するので ある
この者に最も多くの財産を分与すると、却って自身の死後も子達の関係が従前通り維持されるので ある

公開 : 2014年2月27日
戻る
pagetop