1. V号駆逐戦車 の外観は素晴らしい
現代では航空兵器の性能と効用が大きく評価され、陸上兵器の有用性は低下している訳で あるが、それでも陸上に配置される戦闘車輌と言うのは存在感が伴うもので あり、見た目の効用と言うものが ある様にも思える
其処(そこ)に存在しているだけで ある種の抑止力と しての効果を生じせしめるので あるが、中には見た目が秀逸で、芸術的な感覚を刺激する ものも あるので ある
それが今回紹介する、避弾径始の傑作機たる V号駆逐戦車 で ある
なお、避弾径始 の語は 避弾経始 が正しいとの主張も あるが、ここでは 避弾径始 を是と する
2. 戦闘車輌の擱坐率を低減させる手法
戦闘車輌が戦闘に生き残るためには、以下の手法が考えられる
擱坐とは車輌等が行動不能と なる状況を指すが、上記同様 擱坐 の語は 擱座 とも表記される
ここでは 擱坐 を是と する
.1 防弾装甲の重厚重層化
装甲を厚くし或(ある)いは装甲の多段重ね を図る事で擱坐を防ぐ
単純明解な手法で これで解決出来れば何の問題も無いので あるが、重量上昇と低速化、および生産性の低下と言う副産物も招く
.2 車体高の低身化
何の事は無い、車高を低くすれば徹甲弾から命中しにくく なると言う もので ある
独軍の突撃砲等は車体が低くて独ソ戦の防禦戦に活躍したと言う
ただし、車体が低いと車室が低く狭くなって搭乗時の行動が辛く なる
立つ事も出来ない状態で長時間の車輛移動の労苦と言うものは、タクシーやトラック等の運搬車両の運転手に見られる職業病を想起すれば分かる人も多いと思う
車輛によっては、車室内に直接座って足を伸ばせない事も あり、足が とても痛くなる らしい
.3 避弾径始の採用
装甲を傾斜して衝撃力を上方後方に受け流し、あわよくば徹甲弾を跳弾せしめん とする考え方で ある
この発想、最初に実戦化したのはソ連軍で あろうか
T34/76 は確かに避弾径始と言って良いで あろうと思う
そして独軍の V号駆逐戦車、Jagdpanther(ヤークトパンター) と呼ばれる機体で あるが、この避弾径始が大変素晴らしい
画像が 1600 x 970 pixel と大きいのは少々勘弁して いただきたい
砲弾が被弾しても掠(かす)って後ろに飛んで行きそうな姿が、中々に得も言われぬ ものが ある
3. 関連 URI
参考と なる URI は以下の通り
ヤークトパンター - Wikipedia
公開 : 2014年6月5日