歯周菌と免疫システム

1. 書き出し


本考察では、虫歯の原因で ある歯周菌と人体の対細菌ウィルス類防衛機能で ある免疫システムに ついて述べて みたい


2. 歯周菌は根絶出来ないのか


.1 歯周菌の剿滅


実は歯周菌は根絶可能で ある

定義としては、個々人の口腔内に限定した上での事で あり、人類全般と言った規模を想定されては困るが

要は歯周菌も細菌の一つに過ぎないので、殺菌すれば口腔内の歯周菌で あっても、当然死滅する
ただ この場合副作用が あって、口腔内の他の細菌類も根こそぎ滅菌してしまうので ある

それで良いで あろうが と思うかも知れないが、そうすると、実は非常に困る事に なる

口腔と言うのは外気と接触する事が多いので(つまり口を開ける機会が多い)、外気から細菌やウィルス類が常に侵入している
これを撃退しているのが歯周菌を含む口腔内の細菌類なので ある

もし口腔内細菌類が剿滅していると どうなるか?

そう、口に黴(カビ)が生えて来るので ある

これが分かっている故(ゆえ)に、歯周菌を医学的な処置を用いた上で滅菌する事は、事実上不可能なので ある


.2 歯周菌が存在しない人が存在する


直上で私は記した、医学的な処置で歯周菌を滅菌する事は不可能で ある と

それは裏返せば、医学的では無い措置で あれば歯周菌を滅菌する事は可能である と言う事で ある

実は稀に、口腔内に歯周菌が全く存在しない人が確認されている
以前は その理由が解明されて いなかったが、今は判明して おり、理屈では歯周菌が存在しない人と同様の対処に よる歯周菌滅菌の再現が可能で ある

いや これは正確に言えば、表現に問題が ある

正確に言えば、歯周菌の口腔内生存を許されない状態に なった人は その後も歯周菌が生涯除去され続ける事に なる、と言う事で ある
そして もう一方の人達、一度歯周菌の生存を許されてしまった人は生涯口腔内に歯周菌が生存し続ける、と言う事に なる


.3 歯周菌は直接接触で感染


どうやら歯周菌と言うのは感染菌で あり、幼少時に親等の近辺者から感染してしまう らしい
これは直接接触型の感染で あり、歯周菌は大気感染等に よる集団一斉感染等は行われて いないと言う事で ある

では何故幼少時に感染して しまうのかと言えば、それは親や近辺者が幼児に口移しで食物や飲料を与えてしまうから で ある

更に言えば、箸や椀にグラスそしてフォークスプーン、要は何でも良いので あるが、歯周菌保菌者が口を付けた時点で歯周菌が付着して しまい、これに口を付けた幼児に歯周菌が直接接触してしまって これが ために見事感染してしまう ので ある

そう、これは子に愛情を感じる愚かな親の行為が、子に歯周病を問答無用で押し付けていると言う、絶対に取り返しの付かない馬鹿げた悪業を為(な)していると言う事で ある
正(まさ)に愚の骨頂と しか言い様が無い


.4 体内免疫システムとデータベース


体内には免疫システムと言うべき ものが あり、これに沿って体内に侵入した細菌やウィルス類を常時攻撃し排除し続けて いる

所が この免疫システムは幼少時には機能が確定して おらず、体内に有害な細菌類と無害な細菌類の識別が出来て いない
そのため、体の成長と共に少しずつ免疫データベースと言うものが追記構築されて行く事に なる

この時、データベースに追記する際に もう体内で生存している細菌類は、体内に無害な ものと認識されて しまい、攻撃除外対象としてデータベースに登録されて しまう
幼少時に親から強制的に感染させられた歯周菌は、口腔内での生存を許可された細菌として一度データベースに登録されてしまう事に なるが、一度構築されたデータベースは絶対に初期化する事が不可能で あるため、その後一生かけて その免疫システムのデータベースと付き合って行くしか無い
こうして、本来は体内に生存して いなかった筈の歯周菌が、死ぬまで永遠に口腔内に居座り続ける事に なって しまい、その後は何人(なんびと)にも これを排除する事は不可能と なってしまう ので ある


.5 孤児等の近親者に恵まれない人達は歯周菌を感染されない


さて ここで幼少時に親等の近親者を失い、近辺者に恵まれないと言った状況で生活した者は どうなるで あろうか?

答は簡単、幼少時に歯周菌を感染されずに生活する事が可能で あったと言う事で ある

ある程度の年齢に達すると免疫システムが確定するので、その時点で口腔内に生存して いなければ、歯周菌を有害細菌と認識する機能を獲得する
これで どうなるか?

そう、歯周菌に対する絶対防禦機能が確立し、生涯永久に歯周病に罹患しない人に なるので ある



3. 歯周病の発生を防ぐ為に


上記を見れば、歯周病の発生を防ぐための方策としては以下の二つが有効で ある事が分かるで あろう
即(すなわ)ち、

a) 幾ら子が可愛く感じでも、口移しに よる授受を行わず、歯周菌の感染を防ぐ

b) 一度歯周菌が感染して しまうと、もう取り返しが付かないので、後は只管(ひたすら)歯垢の除去に邁進する


と言う事に なる



4. 関連 URI


参考と なる URI は以下の通り

歯周病 - Wikipedia

公開 : 2014年9月6日
戻る
pagetop