精肉工場の実態
1. 精肉工場で吊り上げられ肉を削り取られる牛の実態
米と野菜と魚が中心と言われていた日本食の有り様が、変わって しまって いると言う
牛肉や豚肉、鶏肉等の食肉を多く採る人が頓(とみ)に増えている らしい
しかし、肉食志向の人達は、精肉工場の実態を知っているので あろうか
2. 精肉工場の実態
.1 牛肉精肉工場
私は以前、牛肉の精肉工場で働いていた事が ある
勿論 屠殺加工職人では なく、単なる事務職で あったが
工場に入ると、いきなり呆然として しまった
何と、牛が宙吊りに なって いる!
牛は内臓が腐ってしまうと売り物に ならないから、始めに切り刻んで剔(えぐ)り出す そうで ある
その後、骨から剥(は)ぎ取った肉を、順番に工場の上の方に吊り上げて行く
この時点では未(ま)だ肉が細分化されていないので、牛で ある事が分かってしまう
と言うより、肉の形状が牛の外見そのもの なので、あれを肉とは とても呼べない
はっきり言う、あれは単なる 牛の死骸で ある
それが何体も ぶら下がっていて、従業員からは恰度(ちょうど) 床から見上げる光景と なる
牛と言うのは、体が結構大きいので、それ等が並んでいる姿は もう不気味としか言い様(よう)が無い
何とも凄まじい情景なので ある
私は事務で あったので見るだけで良かったが、屠殺加工職人の精神的な苦痛は如何許(いかばか)り の もので あろうか
結局私には、屠殺加工職人が牛を切断解体している場面を実見する事は ついに出来なかった
そして直(す)ぐに仕事を辞した
.2 鶏肉精肉工場
こちらは私の身内の話で、伝聞で ある
そこでの仕事は、屠殺鶏で あった らしい
屠殺、つまり生きている鶏を、その場で効率良く、流れ作業で殺害して行くので ある
その工場では、屠殺に電流を使用していた らしい
鶏の頸部(つまり、首だ)を拘束し、大容量電流を流す事で短時間に処理出来ると言う
処理と言うが、これは もう虐殺で あろう
給料は とても高い らしく、しかも余った鶏肉を貰える特典も あり、待遇は良かった らしい
ただし、中々定着しない様で、長く続けられずに短期間で退職して しまうと言う
3. それでも肉食を続けるのか
肉食を好む者達は、この様な現実を絶対に知らないので あろう
聞く所に よると、野菜は食卓に上がる状態で畑に存在している と思い込んでいる者も いる らしい
これなどは都市から出た事が一度も無く畑地と言うものを実見した事が無い と言う事を示して余り ある
こう言っては何で あるが、精肉工場の実態を見てしまった後では、とても気持ち悪くて肉を食べる気には なれないので ある
公開 : 2014年6月26日