インパール戦闘に見る日本人の愚かさ

1. 愚劣で無責任な日本陸軍が犯したインパール戦闘


太平洋戦争(大東亜戦争)では幾多の愚行が積み重ねられたが、その一つが ইম্ফল,इम्फाल,Imphalインパール で強行された以下の戦闘で ある

無謀と言われたインパール作戦 戦慄の記録 | NスペPlus

私は 山岡 荘八 があらわした以下の書籍を読んで多少の知識は あったが、

小説太平洋戦争(1) (山岡荘八歴史文庫) | 山岡 荘八 |本 | 通販 | Amazon

この戦闘での愚劣さ は上記番組で生々しく把握する事が出来る

もっとも、私が述べたいのは この戦闘のみ限った事では無く、この戦闘から読み取れる日本人の愚かさ で ある



2. 愚かな日本人は蒙をひら


上記 URI から適宜引用した上で私の考え をして行きたい

まるで虫けらでも殺すみたいに、隷下部隊の損害を表現する。
参謀部の将校から『何千人殺せば、どこがとれる』という言葉をよく耳にした。

日本陸軍では陸軍士官学校での筆記試験の高得点者が士官や参謀と なった らしい
これでは最前線での実戦を経験していない者が軍令をあずかる事での脆弱さ を払拭し得ない
古代ローマでは執政官は必ず軍役を経験させた と言うが、成程これは非常に良い考え方で あると思う
日中戦争を戦った中共軍の指揮官の方が日本の指揮官よりも実戦を知っていたと思うが、日本陸軍も士官候補を まずは銃を持たせて戦場に送れば良かった と思う
どうも日本人は筆記試験で好成績を取ると現場に出たからなくなる(=現場を軽視する)傾向が ある

牟田口司令官に仕えていた齋藤博圀少尉は、敗戦後連合軍の捕虜となり、1946年に帰国。
その後、結婚し家族に恵まれたが、戦争について語ることはなかった。

こう言う所が日本人の最も悪い国民性で あると私は思う
生き残った者は愚行を犯した者を弾劾し断罪すべき なので ある
そうしなければ過去に どのような愚行が行われ、原因は何であったのか が分からなくなり時間の経過と共に風化してしまう
生き残った者達は一様に口をつぐんでしまうが、それではむしろ死んだ者達が報われまい
"棺桶まで沈黙を守る" と言うのが日本人の美徳と思っているのかも知れないが、それは違う と強く感じてしまう

なお、上記 URI には 第31師団長 佐藤 幸徳 の独断撤退には触れていない
NHK としては何か意図が あって書きたくなかった ので あろうか?

私が 佐藤師団長 の立場で あれば、友軍の 第15師団 および 第33師団 と語らって共に戦場を離脱しようと したで あろう
日本人は長い物に巻かれる と言うか、上位者の命令には忠実に なる と言う困った国民性が ある様に思う
これは戦争なので あり、部隊を指揮する者は軍兵の生命を預かっている
それを生かす も殺す も指揮者 次第なので あるから、良き指揮官は兵を生かす道を常に探らねば ならぬ ので ある

古代の兵法書で ある 孫子(孫武兵法) では次の様に喝破している
【孫子】 九變第八

著者 : 東周朝 春秋時代 呉 孫武

孫子曰 凡用兵之法 高陵勿向 背丘勿逆 絕地勿留 佯北勿從 鋭卒勿攻 餌兵勿食 歸師勿遏 圍師必闕 窮寇勿迫 此用兵之法也
塗有所不由 軍有所不擊 城有所不攻 地有所不争 君命有所不受

そう、君命に受けざる有り と 孫武 が唱えている
軍兵を預かる指揮官は合理性の無い無謀な命令には従わない権利を持っている ので ある

本来ならば軍令違反で軍法会議に処せされる事で あるが、何故か軍法会議は行われなかったと言う
もし軍法会議が開かれれば 大本営 - 南方総軍[註] - ビルマ方面軍 - 第15軍 の面々が芋蔓式に責任を追求されて しまうので、これを避けたのだ と言う

註:

南方総軍 は番組中では 南方軍 と表現されているが、今は こう表記するので あろうか?


これも日本人の愚かな所では あるが、日本人は責任の所在を明らか にせず誰も失態の責任を取らない
責任を取らないので反省も せず、また現実を有耶無耶に して しまうので誰も反面教師と せずに又 誰か が同じ愚を犯す

日本人と言うは本当にがたい民族で ある

公開 : 2017年12月31日
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