1. NHK は猫鮫の生態を歪曲して放映したか?
NHK の動物番組である ダーウィンが来た! 生きもの新伝説 の以下の番組を見る機会が あったが、どうにも違和感を
覚えてしまった
第504回「謎のネジ型物体を追え! サメは敵か? 味方か?」 ─ ダーウィンが来た!生きもの新伝説 NHK
猫鮫は上記のネジに似た形状の卵を産むが、捕食された残骸が
海辺に打ち上げられて いたり
海中砂地に
漂っていたりしている様子が番組冒頭で
映し出される
これの捕食者は卵を産んだ親で ある猫鮫自身で ある事が番組後半で明らかに されるが、この時の説明が、
少しでも多くの子孫を残したいと言う努力の証
産卵に失敗した卵は波に揉まれ、浜に打ち上げられて死んでしまいます。
無駄になってしまうんです。
そこで、産卵に失敗した卵が役立つんです。
猫鮫の親は無駄になってしまう卵を有効活用して、新たな子孫を残すためのエネルギーにしているというわけなんですよ。
何やら厳しくも良い話の
様にも聞こえて来る
いやいや、
少し待て
それならば それで、以下の疑問が湧かないので あろうか?
1) 頑丈な卵を態々破壊しているのは、歯型から見て明らかに猫鮫のみで、それ以外の魚や鮫は卵を食餌の対象とは見做していない
2) 猫鮫は岩場で見付けた卵を敢えて海中砂地に移動してから卵殻を破壊しているが、卵の有効活用を図るだけならば砂地に流された卵だけを捕食すれば良く、敢えて岩場で見付けた卵を砂地に移動せしめる必要が あるのか
3) 砂地に運搬する理由は単に他の猫鮫に見られたくないからで あり、かつ岩場では卵殻を破壊しにくく砂地に卵を押し付けて上から歯を立てて硬い卵殻を噛み砕く方が食べ易い から では無いのか
4) 猫鮫が偶然に産卵に失敗した卵に遭遇したと考えるのは不自然で、実は猫鮫は産卵に失敗した卵を鵜の目鷹の目で日常的に探し回っているのでは無いか
勿論これは私個人が感じた疑問で しか無く、番組側の見解の方が正しいのかも知れない
2. 生物は同種間でも生存競争を行う存在で ある
昆虫に せよ
或いは動物に せよ、究極的には同種同族で あろうとも自身の敵で ある
これは、繁殖活動期には他者と殺し合い を行う動物が いる事を想起すれば分かるし、また食糧を確保し
得ない時には共食い すら行われる事を考えれば明らかで あろう
私見では、猫鮫は自身が
関わった卵のみは生存させたいが、同族他者の卵を生存させよう と する意思は無いもの と考える
しかし結果としては、自身の卵で あろうが他者の卵で あろうが まるで主食の食餌で あるかの
如く卵を探索して食べ
尽くして しまう
何故か?
それは、
1) 生存競争上 他者の卵だけを排除したいが、どれが誰の卵か見分けられない
2) しかし目の前に卵が あれば自身の卵よりも他者の卵で ある確率の方が圧倒的に高い
3) ならば取り敢えず目の前の卵を食べ尽くして排除してしまった方が良い
と言う基本原理で行動しているからでは無いかと、私は考えている
公開 : 2017年5月20日